建設業の許可を受けるためには、「許可要件」を備えていることだけでなく「欠格要件」に該当しないことが必要です。
建設業許可の申請書類は膨大で、欠格要件のところは大丈夫だなと思って読み飛ばすことが多いかもしれませんが、今日は欠格要件のうちの1つをピックアップしてみました。
【欠格要件】
下記法律に違反し、又は罪を犯したことにより罰金刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 建設業法
- 建築基準法、宅地造成等規制法、都市計画法、景観法、労働基準法、職業安定法、労働者派遣法の規定で政令で定めるもの
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律
- 刑法第204条、第206条、第208条、第208条の2、第222条又は第247条の罪
- 暴力行為等処罰に関する法律の罪
つまり罰金刑を受けると5年間は欠格になってしまうと書いていますが、すべての罰金刑ではなく一定の犯罪の場合のみです。
なお、④の刑法第204条は「傷害」、第208条は「暴行」ですので、ケンカとかをして罰金を受けていたら欠格要件になってしまいます。
これは既に許可を受けている業者さんも許可取り消しの対象となります。許可取消事由に「欠格事由のいづれかに至った場合」があるのです。
申請段階でケンカをしていないだけでなく、許可とったらこの先ケンカをしてはダメになりますので注意してください。
テレビドラマとか映画では、ケンカができないのをいいことにケンカを売ってくる悪者とか出てきますね。普通にケンカしたら負けるような卑怯者です。
あと、こういう時に限って、女の人が酔っ払いに絡まれてて、助ける必要があったりとか。。
なお、執行猶予期間を経過すると,刑の言渡し自体が失効しますので,執行猶予期間の経過は「刑の執行を受けることがなくなった日」に含まれません(5年を待つことなく資格回復します)。
刑の執行を受けることがなくなった日というのは、仮釈放後の残刑期間経過、刑の時効成立、恩赦による刑の執行免除のことです。
このへんは刑法ですので行政書士ではなく弁護士さんに相談してください。